鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

「セルフコントロール」が重要です:読書録「リモートチームでうまくいく」

・リモートチームでうまくいく マネジメントの”常識”を変える新しいワークスタイル
著者:倉貫義人
出版:日本実業出版社Kindle版)


「リモートワーク」について、ちょっと勉強したくなって読んだ本。
別に自分がリモートワークしようっていうのではないし、仕事としても「そこまで」はなかなか難しい業界なんですが、色々デバイスも活用できるようになってきて、「どういう可能性がありえるかな?」ってのを考えようと思って、です。


結論から言えば、「やっぱ早いかな」ってところも少なくなかったですね。
…というより、本書でのメインの考え方は、「リモートワークでも、オフィスワークと同じようにチームで働く環境を整えるには」ってとこがあるんですよね。
そっから「新しい働き方」や「考え方」も出てきてるんですが、「そもそも」はここ。
そうなると、「オフィスワークでチームワーキングしている」僕らにとっては使えないスキルになってしまいます。(「チャット」の活用や、彼らが作った「Remotty」ってソフトは面白いと思いますが)


ただ、そこから出てきた「チームワーク」の考え方。
これは実に参考になったし、考えさせられました。


<本書を通じて読んでいただくと、リモートチームやリモートワークというものは表面に現れてきているもので、その背景には会社やチームのあり方の変化、そのマネジメントの変革であることがお分かりいただけると思います。その新しいマネジメントのスタイルは、セルフマネジメントできる人材で構成されたフラットな組織、ヒエラルキーや組織図に頼らないマネジメントでした。>


「セルフマネジメントできる人材」
これがポイントだと思うんですよね。
「現場が一番知っている」っていうのは昔から僕の職場では言われていることで、だからこそ「現場」への権限移譲が積極的にされています。
そのベースには、「社員は基本的にセルフマネジメントができる人材(もしくはできるように育成されている人材)」という了解があったと思います。


<仕事におけるセルフマネジメントとは、自分の時間やリソースを自身で把握した上で、どんな仕事にどれだけのコストをかけるかを考えて、誰かに指示・管理されることなく成果を発揮することのできるスキルです。>


その「暗黙の了解」が揺らぎつつあるんじゃないか…っていうのが、僕の認識です。
それは業務の変革や、環境の変化の中で「暗黙」であったものが共有できない層が生まれてしまい、そのことによって育成体制自体に軋みや不具合が発生しているのでは、という懸念でもあります。


<一から十まで全て指示して逐一管理しなければならないのでは、経営にスピード感など出せるわけありません。チームの目標を理解した上で、各自が自分で現場の判断を行うことができれば、おのずと生産性は高まります。>


そうなんですよね。


じゃあ、どうやってその「了解」を取り戻すのか?


多分それは「暗黙」を「明示」とする事から始めなきゃいけないんでしょう。
まずは自分の仕事・業務をタスクに分解し(最大でも一日で終わる程度)、それを「目標」に沿った優先順位を念頭におきながらToDoに落とし込む。
ここからかな、と思ってるとこです。


難儀な話ですがw。