鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

「仕事」をどう定義するか?:読書録「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか?」

・なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である
著者:中島聡
出版:文響社(Kindle版)


最近、お気に入りのビル・ゲイツのエピソード、
「あなたの仕事(ミッション)は『花屋に注文すること』じゃない。『パーティに花を用意することだ」
の元ネタは本書です。
作者はマイクロソフトWindows95を開発したプログラマー
その経験を核とした「仕事術」「時間術」が紹介されています。


本書はKindle Unlimitedの対象になっていたんで読んでみたんですが、「予想外に」(失礼w)得るものが多かったです。
中心となる「ロケットスタート術」も興味深いですが(期間の最初の2割の時間に集中して「プロトタイプ」を作ってしまい、残りの8割の時間をかけて質えお上げていく。「目的」に焦点を当てて、「大局観」「全体最適」を重視して仕事をする…って仕事術と言えばいいでしょうか)、散りばめられているエピソードが刺さります。
冒頭の「花屋に注文」が個人的には一番。


<パーティがあるときに、ビル・ゲイツがあなたに花を用意してほしいと頼んだとします。あなたは花屋に電話をし、パーティー会場に花束を届けるように注文します。しかしパーティー当日、花屋から、雪のせいで配達が遅れると電話が来ます。あなたは花が遅れるという旨をビル・ゲイツに伝えます。
こういうとき、彼は尋常じゃないほど怒ります。その怒りは、人が変わったのではないかと思うほどです。(中略)
あなたが命じられた任務はパーティーに花を用意することであり、花屋に注文することではありません。注文するだけなら誰にでもできます。あなたは花を用意するために雇われているのです。>


厳しい。
でも「真理」です。
「仕事」とは、「ミッション」とはこういうものでしょう。


これ以外にも「分割して考える」というゲイツの考え方や、「学び」に関する「崖から飛び降りてから飛行機を作る」って例えとか、実に「頷ける」考え方が披露されています。
ロケットスタート術」そのものはある意味「特別なもの」ではない。
でも、このエピソードたちがその意義を支えてくれていると思います。


一読に値する一冊かと。
Kindle Unlimitedを利用されてるなら、なおさらw。