鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

そろそろ舞台を変えた方が:読書録「去就:隠蔽捜査6」

・去就:隠蔽捜査6
著者:今野敏
出版:新潮社

去就: 隠蔽捜査6

去就: 隠蔽捜査6


相変わらず「読ませて」くれます。
本作のメインテーマは「組織」。
如何に「組織」を捉え、それを「目的」のために「活用」するのか。その中で「組織人」として如何に振る舞うべきか?
「合理性」と言う名の「正義」を体現する竜崎が「淡々と」活躍してくれます。


ここ数作を読んでると、「大森署」という舞台は狭すぎるし、ちょっと「居心地」が良すぎるんじゃないかな、と感じていたんですが、「それらしき」ことが終盤に仄めかせられます。
さて、次作はどうなるのか…。


本作の中で竜崎は「企業の『合理性』と言うのは、経営者のための『合理性』」みたいなことをコメントします。
「そこまででもないけどね」
と思う一方で、「一理ある」とも言えなくもなくw。
そういう「組織人」に突きつけられた矢でもある訳ですね、「竜崎」は。


大森署のメンツにもなじんできてるんでチョットもったいない気はするものの、やっぱりもっと「組織」の本道で見せてほしいように思います、竜崎の「正義」を。
それとも、その時はシリーズの「終わり」になっちゃうのかな?
それはやだなぁ。