鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

「ガンダム」から「ヤマト」へw:読書録「エンダーのゲーム」

・エンダーのゲーム(新訳版)<上・下>
著者:オースン・スコット・カード 訳:田中一江
出版:ハヤカワ文庫

エンダーのゲーム〔新訳版〕(上) (ハヤカワ文庫SF)

エンダーのゲーム〔新訳版〕(上) (ハヤカワ文庫SF)

エンダーのゲーム〔新訳版〕(下) (ハヤカワ文庫SF)

エンダーのゲーム〔新訳版〕(下) (ハヤカワ文庫SF)


確かザッカーバーグのオールタイムベストSFだったでしょうか?
発表が85年ですから、僕自身は「SF離れ」した時期の作品なので、今回が「初読」になります。


海兵隊のリーダー教育に使われているとの話もありますが、確かに「リーダーとは何か?」を考えさせられる展開ですね。
「卓越した優秀さを見せるがゆえに、孤立し、いじめにあう。だがそれを越えた者こそ真の『リーダー』となり得る」
「いじめ」や「理不尽な圧力」、仲間と分断される「孤独」等、それ自体が「あってはならないこと」「なくすべき事態」ではある一方で、現実においては「なくすことができない」事実。
「リーダー」は単なる「理想論」ではなく、「現実」に対処し、変えていく役割を担っている以上、「その現実にいかに対処するのか」ってのが重要になる。
本書は確かにそういうところにリーチしている物語です。


ただそうでありながらも、「リーダーの問題点」、「戦争の多面性」にも言及してるところが本書の「深さ」だと思います。その点、「宇宙の騎士」から一歩踏み込んでる感じがあります。
<ゲーム>の「仕掛け」もそうですし、<兄>の設定や<犠牲>のあり方もそう。ラストのある種のドンデン返しにもそれが現れています。
「ガンダムからヤマトへ」
って言うと、言い過ぎかな?(でもラストは「ガミラス星」を滅ぼした後の古代のセリフにつながる展開だったと思うんですよね)


続編がシリーズであるようですが、さてどうしましょうか?
息子には読ませてみたい気もします。(ザッカーバーグを目指せってことじゃないですよw)
僕の方は、まずは「映画」かな?