鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

問題提起はいいとして…:映画評「バットマンVSスーパーマン」

巨大ヒーローが街中で戦ったときの被害をどう捉えるか?
…ってのは、昔から語られるネタ。「ガメラ3」なんか、もろそうじゃなかったでしたっけ?
誰が「正義」を規定するのか?そのコントロールは?
…「世界の警察官」を下りたとはいえ、強大な軍事パワーを持ちながら、少なからず間違った判断をしてしまう「アメリカ」という国ならではのテーマでしょうか?
近々公開される「アベンジャーズ」の新作「シビル・ウォー」も、予告編を見る限り、そんな感じです。
で、本作。



「バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生」


「神話」的イメージがあるある種の重厚さは前作(マン・オブ・スティール」にもあった、「ザック・スナイダー」テイスト。
前作終盤の「闘い」と重なるバットマン目線のシーンは、感情移入させられますな。(あれは前作でも確かに見てて、「おいおい…」って感じでしたし)
ベン・アフレックの「バットマン」は「どうかな?」とも思ってましたが、初老に入ったブルース・ウエインを結構うまく演じてるじゃないでしょうか。これはちょっとクリスチャン・ベールにはできない。
間違いなく下敷きになっているのは「ダークナイト・リターンズ」(フランク・ミラーの傑作コミック)ですが、個人的にはうまくやってると思います。
あのマシン風のバットスーツはあんまり好きじゃなかったんで、あれまで忠実に再現せんでも…とは思いましたがw。


まあ、難点を言えば、スーパーマンの「弱点」かな?クリプトナイト「以外」の。
でもだからこその「ラスト」…?
それは「次」のお楽しみ、か。


「爽快感」はあまりないし、「アベンジャーズ」ほどの華やかな軽やかさもない。
でもそれがこのシリーズの持ち味…ってことになるんですかいのぅ。
好き嫌いは分かれますか。
「前作」が苦手な人は避けたほうがいいですかね。(あ、これは「前作」を観ないとちょっと「?」の映画です)
僕は割と好きな方ですが、もうちょっと「問題提起」を突き詰めて欲しかった気持ちがあります。
…出口がないか?w