鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

アイドル映画としては上出来:映画評「幕が上がる」

帰省途中の列車で視聴(iTunes)。


「ももいろクローバーZ」のことは殆ど知らなくて、いくつかのラジオ番組(しかもポッドキャスト)で話題になってるのを聞いたことがあるのと、紅白に出場しているのを見たことがあるくらいでした。
「元気そうな子たちやなぁ」
程度の感想くらいしかなかったんですが、本作を見て、なるほど彼女たちが一定の層に熱狂的に受け入れられてるのも分かるような気もします。



「幕が上がる」


本作での彼女たちは「アイドル」らしい特別感のようなものはあまりなくて、事前に彼女たちの顔も良く知らない僕のようなオッサンから見ると、他の子達とあまり区別がつきません。
でも話が進んでいくうちに、物語の中核をなすメンバーの「溌剌さ」のようなものが浮き上がってきて、それでいて作品世界そのものに違和感をぶつけるところまでには行かず・・・と、なかなかのバランスに仕上がっています。
そういう意味じゃ、「アイドル映画」としては稀有な出来と言ってもいいんじゃないですかね。割と微笑ましい「多幸感」に満ちた作品だったと思います。
もっとも同時に彼女たちが「時代を画するようなスーパーアイドル」にはならないだろうなぁとも思いましたけど。
すげぇフツーなんやもんw。


映画としては、うーん、ちょっと台詞回しが「舞台」チック過ぎるかなぁ。
「こんなこと、日常会話で言わんでしょう」
って台詞がチラホラと。
「演劇」を舞台にしてるからと言って、その関係者が(まして高校生が)あんな会話を交わすとはちょっと思いませんからね。
せっかく「独白」があるんだから、そこらへん使い分けたほうが良かったのに。
難しいのは分かりますが。


まあ楽しんだといえば楽しんだので、興味があれば見てみても良いかも。
おかげで「ももいろクローバーZ」のファンに・・・なりはしませんでしたがw。