鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

脱帽:映画評「インサイドヘッド」

「バケモノの子」も素晴らしいアニメ作品だと思います。
しかしムラもある。
作品のトータルの水準はこちらの方が上でしょうね、残念ながら。
どこまで行くのやら、ピクサー。



「インサイドヘッド」


小学5年と3年の僕の子供達は、この春に転居/転校を経験しています。
それだけに、なんだか重ねて見てしまって、普通以上に感情移入しちゃったかもしれません。
もっとも先に子供達は妻と一緒に本作を見てて、その点に関しては、
「あんなことはないよー」
とアッケラカンとはしてましたけどね。
(まあ僕自身、10歳の時に転校経験があるんですが、ここまでのことはなかったかも)
でも「何の心理的な抵抗もなかった」ってことはないでしょうし、今もそうかもしれません。
「家族」で支えなきゃなぁ、と改めて思った次第。


作品的には何と言っても「ビンボン」。
泣かされました。
あれはズルい。
そして「カナシミ」。
大竹しのぶが素晴らしい声を当ててますが、「カナシミ」(涙)の持つ「力」っていうのを的確に作品化していると思います。
本作、相当医学的/科学的な裏付けがあるんだと思いますよ。
それでいてエンタメ...てのが、「おそるべし、ピクサー」です。


感情や記憶のあり方、人間性の構築、「個性」の表現のされ方etc,etc、
見終わった後でも、
「ああ、あれはこういうことか」
と気づくことが今もあります。


「傑作」。
多分そうでしょう。
ピクサーが、また一歩、前に進んだことを痛感させられる作品でした。