鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録「役者は一日にしてならず」

・役者は一日にしてならず
著者:春日太一
出版:小学館

役者は一日にしてならず

役者は一日にしてならず



「なぜ時代劇は滅びるのか」の作者が、16人の男優にインタビューした連載をまとめた作品。
「ウィークエンドシャッフル」の訳の分からない特集に作者がゲスト出演してて(「蹴られたい女優No.1」だっけな?)、それはそれで面白かったんだけどw、そこで告知された本作がまた面白そうで、購入しちゃいました。
過たず、「読み応え」のある一冊でしたね。


取り上げられているのは以下の16人。


夏八木勲
蟹江敬三
松方弘樹
平泉成
平幹二朗
前田吟
千葉真一
杉良太郎
近藤正臣
伊吹吾郎
中村敦夫
林与一
綿引勝彦
風間杜夫
田村亮
草刈正雄


うーん、何がすごいって、全員一発変換で漢字が出てきましたよw。
それだけメジャーなんですな。
それでいて、脇役路線や、かつては主役でも今は脇役を…ってメンツなのが渋いですねw。(主役を貫いたのは「杉良太郎」くらいかな)


そしてこれだけのビッグネームでも、未だに「悩み」を抱えてる人が多いという…。
少し前に黒沢年男氏が今の芸能界の「生き辛さ」みたいなのを吐露して話題になってましたが、そういうのもあるかもしれませんね。
でもその「居場所」を探し続けつつ、それでいて一本筋の通った「主張」を持ってるあたりが、「仕事論」として読ませてくれます。
まあ往年の映画・テレビ界を懐古趣味的に振り返るってトコも無きにしも非ずですが、それ以上に「今」を考えさせてくれるところが、本書の価値じゃないでしょうか。


それにしても「近藤正臣」。
ちょっと怖すぎない?この写真w。