鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録「村上海賊の娘」

・村上海賊の娘<上・下>
著者:和田竜
出版:新潮社(Kindle版)

村上海賊の娘 上巻

村上海賊の娘 上巻

村上海賊の娘 下巻

村上海賊の娘 下巻



本屋大賞を受賞してたし、「面白そうだなぁ」とは思ってたんですよね。村上水軍は僕のご先祖とも関係があるかもしれないし(本籍が今治なもので)w。
ただ上下巻結構な分厚さもあったんで、「まあ電子書籍化されてからでいいか」と思ってたら、ここまで待たされてしまいました。
待った甲斐はあったけど!


好き嫌いはあるかもしれません。
真面目な「歴史小説好き」には「?」かもしれませんな。敵役の真鍋七五三郎なんか、「ターミネーター」みたいなもんですからw(好漢でもありますが)。
「劇画か漫画みたいなもの」
と考えてみて、抵抗感がなければ楽しめると思いますよ。


物語の構図は単純。


「合戦」に憧れる海賊の娘が、「合戦」の「現実」に打ちのめされ、一度は逃げ出すが、自らの「想い」から再び立ち上がり、周りを狂乱に巻き込みつつ、敵を粉砕する。


「ここまで娘っ子にされちゃあ、男は奮い立たざるをえんわな」
と言う、若干ジェンダー的にはどうかと思わざるを得ないストーリー展開ですがw、個人的には乗ってしまいました。
単純ちゃあ単純だし、それこそマンガチックなんだけどさ。


読み終えて、「終章」の登場人物たちの「その後」にはシミジミと、無常感すら漂います。
その中で、さてヒロイン「景」はどのような人生を過ごしたのか。
「自由であれ」
と願わざるを得ません。
・・・って、「小説」やん!w