・脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方
著者:ジョン・J・レイティ、エリック・ヘイガーマン 訳:野中香方子
出版:NHK出版(Kindle版)
脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方
- 作者: ジョン J.レイティ,エリックヘイガーマン,John J. Ratey,Eric Hagerman,野中香方子
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2009/03/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「GO WILD!」の共著者の一人(ジョン・J・レイティ)が、「GO WILD!」の前に出版した作品。
「GO WILD!」でも「運動が脳を鍛える」ってことには触れられてたけど、本書はそこに焦点を当てた作品になっている。…というか、本書を踏まえて「GO WILD!」は書かれたので、「脳」絡みのとこについては本書の補完的な役割でしかないんですよね。
「GO WILD!」以上に、本書では最新科学に基づいた知見が披露されており、科学的な実験・データ・発見をベースにして具体的に論が展開していきます。
一昔前は「脳は20歳前に出来上がっちゃって、後は衰えていくだけ」って言われてたもんですが、最新の発見ではどうもそうではないらしい、そこには「運動が」によって分泌される化学物質なんかが影響してるらしい。
…とまあ、個人的には「らしい」のオンパレードです。
ガンマアミノ酪酸(GABA)、セロトニン、脳由来神経栄養因子(BDNF)、ドーパミン、IGF-1(インスリン様成長因子)、VEGF(血管内皮成長因子)、FGF-2(繊維芽細胞成長因子)・・・(本書から適当に抜き出しました)
とか羅列されても、頭に入りませんわw。
まあでも、「運動」が「健康になる」だけでなく、なんらかの形で「脳への影響」を及ぼし、「精神」や「思考」にまで働きかけるってのは、漠然と理解できます。
「学習」「ストレス」「不安」「うつ」「注意欠陥障害」「依存症」「ホルモンの変化」「加齢」
といった切り口から、それらに「運動」がどのような影響を及ぼすかを、豊富なエピソードを盛り込みながら解説してくれるので、「科学的なところは今ひとつピンとこなくてもw」かなり興味深く読むことができます。それぞれの章の終わりには「運動」の例なんかも載ってて、実際的でもありますかね。
「どこまで信じるか」
それは人それぞれでしょう。
本書では「低炭水化物ダイエット」に関してネガティブな評価をしてますが、「GO WILD!」では「オススメ」になってたように、「最新」と言われるものは、その後、評価が覆っちゃったりもしますし。
でもまあ、「運動」が「健康」にとってプラスになるのは確かです(過度なもんでなければ)。
だとしたら、「それに加えて『脳』を鍛える効果もある<かも>」ってのは、悪い話じゃないんじゃないですかね。その「情報」が、「運動」へのモチベーションの一助になるのであれば、それはそれで良いのではないか。
…ってな感じで、僕は本書を読みました。
ま、歳も歳ですからね。
それなりに体を動かして、チューンナップしとかんとねぇ。