鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録「アドラー 人生を生き抜く心理学」

・アドラー 人生を生き抜く心理学
著者:岸見一郎
出版:NHK出版(Kindle版)

アドラー 人生を生き抜く心理学 NHKブックス

アドラー 人生を生き抜く心理学 NHKブックス



少し前に読んだ「嫌われる勇気」に思った以上に刺激を受けたので、その主張のベースとなる「アドラーの心理学」について、もう少し知りたいと思って手にした作品。
(当たり前だけど)基本的には「嫌われる勇気」に重なる内容です。本書の場合は「アドラー」の人物像や経歴に触れてる部分が多くあるので、そこら辺が前書との違いになるかな?補完的な関係という意味では、意図通りの読書でした。



全体的にはアドラーの主張って言うのは分かりやすいと思うんですが(今の「自己啓発」関連の主張のベースになってる考え方と言っても良いので)、神経症との関係で整理したあたりはちょっと頭に入りづらかったかな。これは僕の経験や知識不足ってところが大きいと思いますが。
一方で「教育論」について、「勇気づけ」を中心に論じたパートは「頷きまくり」って感じw。痛いところを指摘された面もあって、グサグサも来ました。
「叱る」でも「ほめる」でもなくて、「勇気づけ」
いやぁ、本当にそう思います。
「分かってるけど、できないんだよ〜」
というのも本音ですが。でも一歩ずつでもそういう親になりたいなと思います。



「共同体感覚」なんかはやっぱり「カルトっぽいなぁ」と感じるんですが、「自分を変える」という意味では有効な考え方だっていうのも分かります。
まあそういう意味では「アドラーの心理学は科学じゃない」っていう批判にも一理はありますかね。でも「医学」(あるいは「科学」)が「人間を幸せにするためにある」とすれば、アドラーのアプローチには見るべきものがあると思います。「再現性」や「汎用性」がどうかって問いはあり得るでしょうが、これだけ「自己啓発」的アプローチが認められる状況になっていることは、間接的なその証拠になっているとも言えるんじゃないか、と。



僕自身はアドラーの考え方を読むと勇気づけられるところが少なくありません。
言ってることはそこら辺の「自己啓発本」にも通じるところがあるので、そこには僕の「ブランド」志向も感じられて「今ひとつ」ですが、それが「役に立つ」んなら、それはそれでいいかとw。


・・・とか書いてるそばから、宿題もせずに騒ぎまくっている子供達に小言を言ってしまってるあたり、
「身に付いてないな」
と反省しきり、ですが。