鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録「残月」「美雪晴れ」「天の梯」

・「残月」「美雪晴れ」「天の梯」(みをつくし料理帖)
著者:高田郁
出版:ハルキ文庫



「みをつくし料理帖」シリーズもラスト。
10巻で終了というコトが分かったので、積読して、8巻から一気読みしました。
堪能、堪能w。



7巻で大きな悲劇が主人公たちを襲い、
「これからどうなるのか」
と思ってたんだけど、8巻以降は「ハッピーエンド」に向けて一直線で、
「チョット都合良過ぎないか」
と思わないでもない展開でした。
まあでもこのシリーズの場合は、やっぱり「ハッピーエンド」じゃないと締まりませんわね。
オチの爽快感もあり、読後感はスゴく良かったです。
(おまけに巻末についている「瓦版」には十年後の番付があり、その東西大関に…ってのも、なかなか嬉しいです)



個人的に好きだった御膳奉行の小松原が出てこないのがチョットした不満だったんですが、焦らした末に最後に登場したあたり、作者のサービス精神を感じました。
「深みがない」
という見方も出来るでしょうが、このシリーズの持ち味として、これくらいの塩梅は好い加減でしょう。安易なラノベ風に流れない「確からしさ」もこのシリーズにはあると思います。(人気があるのに、10巻で終わらせる辺りも)



少し前まで時代小説は捕物帳か剣客もの…って感じだったんですが、こういう人情ものも悪くないなぁ。
…ってのはヤッパリ歳のせいでしょうか?w