鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

ドラ泣き?:映画評「STAND BY ME ドラえもん」

原作のうち7話をベースに構成。
「未来の国からはるばると」
「たまごの中のしずちゃん」
「しずちゃんさようなら」
「雪山のロマンス」
「のび太の結婚前夜」
「さようなら、ドラえもん」
「帰ってきたドラえもん」
全部分かっちゃうのが、「ドラえもん」世代w。




「STAND BY ME ドラえもん」



全部名作揃いですからねぇ。こういうのはあざとい感じがして、
「どうかなぁ・・・」
と思ってたんですが・・・感動しちゃいましたw。
「ドラ泣き」とまでは行きませんでしたが、それなりに。



まあ正直言うと、構成については「うーん」ってとこもあります。
ドラえもんが「現代」で取り組む「テーマ」ってのが、それはそれで物語をコンパクトにまとめるために必要だってのは分かるんですが(そしてソレは上手く作用してます)、でもそれって「ドラえもん」の本質とは違うんじゃないかなぁ・・・と思うんですよね。
SF的な小道具と、ソレを使って「失敗」するのび太、そこにある(時にキツい)「笑い」と、幾ばくかの「教訓」
「ドラえもん」という物語の本質はここら辺にあるんじゃないかと。



ただその物語が長く続くことで、登場人物達との間の人間関係にストーリー性や「深み」が出てきて、そこに「世界観」が生まれてくる。(「うる星やつら」なんかもそうだな)
そこにはどこか「切なさ」と「懐かしさ」の気配が入り込んでくるようになって・・・
本作が取り上げているのはその部分なんでしょう。
それって「大人」の感傷でもあるんですが。



まあ本作は大人向けに作られた「ドラえもん」だから、それはそれで良いとも言えますか。
青年になった「のび太」は、子供の「のび太」に言います。



「ドラえもんはきみの・・・
ぼくの子供の頃の『友達』だからね。
ドラえもんとの時間を大切にしろよ」



要はそういう話。
子供達も大喜びで観て、泣いてましたけどね。