鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録「暗号解読」

・暗号解読<上・下>
著者:サイモン・シン 訳:青木薫
出版:新潮文庫



三連休、白馬での「避暑」中に読んだ本。
評判がいいのは前から知っていました。良い書評は沢山読んだし、知事の中にもオススメしてくれた人が何人かいます。
でも読む気になれなかったんですよねぇ。
何せ根っからの文系人間。
暗号?
それって数式とか絡んでくるんでしょう?前作は「フェルマーの最終定理」だし。
無理、無理・・・って。



すみません。僕が間違ってました。
ムチャクチャ面白かったです。



ま、もっとも「暗号」そのものについて何処まで理解できたか・・・についてはかなり心許ないです。
「カエサル暗号」・・・は、まあ理解できます。
自分で解け・・・って言われたらカンベンだけど、第一次大戦くらいまでは何とか。「エニグマ」も、まあ雰囲気的には判ったような気が・・・。
でも戦後は無理っす。
量子コンピューター?
いやはや、堪忍してくださいw。



でも本音で描かれる中で最も面白いのは「人間」なんですよね。
時代、時代、それぞれの課題と限界に直面しながら苦闘し、「運」に翻弄され、その中から「光明」を見出す人々。
確実に歴史に名を刻みながら実人生においては決して恵まれなかった人々も少なからずいます。
この「ドラマ」が僕にはタマりませんでした。
「読ませる」
一言で言えば、コレが感想ですね。



もっともサイモン・シンは判り難い数学的/科学的理論を判りやすく説明してくれる・・・ということでも有名です。
もう少し僕に知力と忍耐があれば、本書はもっともっと楽しめたかもしれません。
・・・巻末の「問題」にチャレンジする気にはとてもなれませんがw。



そういやベネディクト・カンバーバッチがアラン・チューリングを演じる映画(The Imitation Game)が年末に公開されるとか。
俄然、興味が湧いてきました。