鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録「社会派ちきりんの世界を歩いて考えよう!」

・社会派ちきりんの世界を歩いて考えよう!
著者:ちきりん
出版:大和書房(Kindle版)



「いやぁ、ムチャクチャ色んなところへ言っとるなぁ」
・・・てのが第一の感想。
その中から世界の「多様性」を顕すってのが本書のテーマの一つだと思うけど、実にソレはよく理解できた。
で、その一方で、
「それにしても軽いなぁ」
ともw。
まあそれが「ちきりん」の持ち味っちゃぁ持ち味なんだけど、同じように数多くの国を移動し、世界の多様性を考えさせてくれた作品「深夜特急」なんかと比べると、如何にもそこが浅いって言うか・・・
比較する方が間違い?
確かに、そうかもw。



<このように海外旅行は今や、「数ある余暇の過ごし方のひとつ」に過ぎないのです。変わったのは「若者」ではなく、「海外旅行」の位置づけの方だといえるでしょう。>(「あとがき」より)



ま、そういうことだよね。
「深夜特急」の時代は遠くなりにけり。
でもそれは、
<日本が楽しい、いい国になった>
からでもある。
<「何かを学ぶため。視野を広げるため、成長するため、強くなるため」に旅行するなんて邪道です。「楽しい、わくわくする、おもしろい、また行きたい!」、そう思える人だけで海外旅行楽しみましょう。>
このスタンスじゃ、「深夜特急」にはならんよねぇw。
それはそれだけ「世界」が近くなったことでもあるんだろうけどさ。



本書を読んで、「確かに世界にはいろんなことがあるなぁ」とは思うものの、「ひっくり返るほど、ビックリ」ってことがなかったのも事実。
何らかの形で情報が入っているか、具体的には知らなくても推測できる範疇には入っている・・・ってことが多いんだよ。
これまた「深夜特急」の時代とは変わったってことかもね。
(勿論、「人と人との関わり」ということを考えると、そこには濃密な世界や不可解な関係が未だにあるだろう。そのエリアにおいては「深夜特急」の普遍性は未だに活きている)



まあ、ゴロゴロしながらぱらぱら読むのには結構楽しめた作品かな?
「必読」とまでは言わんけど。