鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録「三屋清左衛門残日録」「凶刃」

・三屋清左衛門残日録
著者:藤沢周平
出版:文春ウェブ文庫(iBook版)



・凶刃 用心棒日月抄
著者:藤沢周平
出版:新潮文庫(Kindle版)



iBookが使えるようになったので、「何かを読んでみたいな」と思い、手元になかった「三屋清左衛門残日録」を購入、
一気に読んじゃって、その勢いで「用心棒日月抄」シリーズ最終巻「凶刃」へ。
こっちは手元に文庫があるのに、Kindleで買っちゃうという愚行(笑)。
手軽にDLできるだけに、こういう危険性がありますなぁ。



「三屋清左衛門残日録」は「蝉しぐれ」と並んで、藤沢周平作品の中では好きな作品。
以前読んだ時よりも感情移入しちゃったのは、僕自身が齢を重ねてきたからかもしれん。
「隠居」にはマダマダ間があるはずだけどねw。



「用心棒日月抄」シリーズは、作品としては第一作が最も完成度が高いんだけど、ヒロイン(佐知)との「その後」が読みたくて、シリーズを読み通しちゃう作品。
この最終巻までくると、藩内のゴタゴタなんか「どーでもいい」って気分になるくらいだw。
ラストの落ちは「いいのかなぁ」と思わんでもないが、まあファンとしては何やら笑みのこぼれるラスト。
ただその一方で用心棒仲間の細谷の零落ぶりを重ねることで、「万事、めでたしめでたし」としないところは、「藤沢周平」だよなぁ。
「それにしても細谷の妻女の最期をは・・・」
という想いは読むたびに増してくる。
これも齢が・・・w。



藤沢周平、池波正太郎あたりは電子書籍で持ち歩いて、隙間時間に読むのにむいてるなと、改めて思った次第。
ま、そういう方、多いと思いますが。