鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録「ビブリア古書堂の事件簿4」

・ビブリア古書堂の事件手帖4 栞子さんと二つの顔
著者:三上延
出版:メディアワークス文庫



シリーズ4作目。
テレビドラマにもなってメジャー路線まっしぐらって感じだけど、あのヒロイン(剛力彩芽)はどうかと・・・ってのは余計な話ですなw。(僕の方の姪、妻の方の姪、双方がこのシリーズにハマってるあたりにもメジャー化を感じます)
原作としても初の「長編」。
そしてミステリアスなヒロインの母親も登場し、シリーズは「そろそろ後半(作者)」に・・・。
ターニングポイントとなる一作のようです。



取り上げられるのは「江戸川乱歩」。
その世界観に重なるような「名士」の死がキッカケとなって「謎」が提示されるあたりは、シリーズとしての安定感を感じさせる。
そこに登場するミステリアスなアンチ・ヒロイン・・・
まあ楽しませてくれますw。



もっとも個人的にはこの母親の登場は「早すぎる」って感じもするけどね。
しかも何だか全くの「悪人」でもないような・・・
ここら辺はこの段階で判断するには早すぎるかもしてんけど、ラストあたりの「言い訳」は微妙なキャラクター修正でもあるような気がする。
そりゃ、ヒロインの「母親」なんだから、「極悪非道」じゃ困るってのはあるんだろうけどw、せめて峰不二子キャラあたりに収めて欲しいんだけどなぁw。
いや、現段階じゃ、どっちとも言えないんだけどね。



まあいずれにせよ、ライトノベルとしては引き続き水準を保った作品なのは確か。
長編で若干濃度が薄まった感もあるけど、これはやむを得んかもね。
むしろ作者自身が「そろそろ後半」と、先を区切る姿勢を見せてるところに好感と期待を持ちたい。
こういう世界観でずっと・・・ってのもありだろうけど、作品の完成度を考えるのなら、これは正解です。



別に主人公達の恋模様はどうなってもいいんだけどね。(姪っ子達はソッチが気になるようですがw)