鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

・アクション・ファンタジー映画と思って観れば:映画評「るろうに剣心」

年賀状書きに疲れて、AppleTVを覗いてみたら、新作として上がってたので、レンタル。
原作は(最初の方しか読んでないけど)まあまあ好きだったんですよね。映画自体の評判もまあ良かったですし。


「るろうに剣心」



「時代劇」として観たら、「?」でしょうね。
監督は「龍馬伝」の演出家でしたっけ?結構LOOKがそれなりに仕上がっているので、最初はソコに違和感がありました。
でも途中から、「あ、これはアクション映画なんだ」と割り切って見始めたら、かなり楽しめましたよ。
アクションの方向性も「リアル」よりは「ファンタジー」。まあ、「マトリックス」みたいなもんです。そう思えば、ナカナカの出来なんじゃないでしょうか。
キャラクターもかなり上手い配役をしてると思いますしね。(剣心の佐藤健、刃衛の吉川晃司、斉藤一の江口洋介、観柳の香川照之なんかは、バッチリです)



逆に言うと、原作マンガの枠組みが邪魔になってる感じもあったかなぁ。
原作も初期は時代背景を組み込んでナカナカの雰囲気だったんですけど、映画の方が質感として大分上を行っちゃってるんですよね。
それだけに原作の持つ「軽さ」が気になっちゃうというか・・・。
結果的にはそこが「損」になったような気がします。



個人的にはこの原作は山田風太郎の明治ものみたいになるといいなぁと思ってたんですが、この映画の質感こそその線を狙えるものがあります。ちょっと現実感からズレたアクションも、風太郎ワールドでしたら「あり」でしょうw。



続編ありますかね?
あるなら、原作を気にせずに、質感にあった物語を組み上げて欲しいですね。
今回はあまり観れなかった斉藤一のアクションも期待したいです。