鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

何だかチグハグな印象が・・・:映画評「探偵はBARにいる」

そこそこヒットしたんじゃなかったっけ?
こう言う作品がiTunesに入ってくると言うのは嬉しい限り。
ナカナカ観る時間が取れないって言うのは相変わらずだけど。


「探偵はBARにいる」



観終えての全体の印象は悪くはないですね。
割と俳優はうまく使ってるんじゃないでしょうか?
一番は「高嶋政伸」。
この悪役ぶりはかなりイイです。
ラスト前に「退場」ってのがチョット惜しいんですが、演技としては一枚皮が向けた感じ。



松田龍平もイイですね。
主人公の大泉洋が、二枚目半ながら、やや二枚目寄りのシーンが多いところを、彼の力の抜けたキャラクターが上手くカバーしてると思います。(それでいて無茶強いんだけど)
原作はバディものじゃないはずだけど、映画にそう言うスタンスを持ち込んだのは正解じゃないかな。
逆に言うと、それが薄れる終盤に失速しちゃうんですけどね、この映画。



一方で小雪、西田敏行、石橋蓮司あたりはどうかなぁ。
正直、安定したクオリティは出してると思います。
でもその安定感が作品の新鮮味を著しく削いでる感じなんですよね。
大泉・松田・高嶋のシーンに比べると、彼等が登場するシーンはテレビドラマ的な印象があります。
決して演技に問題があるわけじゃないんですが・・・。



ストーリー、設定に関しては、「うーん…。」ですかね。
あの車は(面白いとこもあるけど)「探偵」という設定からは「ありえない」。
BARが事務所って言うのはイイとして、「現代」の話なのに、あの携帯の扱いはリアリティなさすぎ。
ストーリーの骨子となる「復讐譚」も、もうチョット練りこんで欲しいですね。
あまりにもツッコミどころがあり過ぎて、逆に「まあイイか」って思っちゃうくらいでしたw。



「続編」の話もあるようですが、大泉・松田コンビはいい感じなんで、あってもいいと思いますよ。
でも脚本はシッカリ練った方がいいですね。
上手くやれば楽しめる作品が出来上がる要素はあると思います。



今のところは、「レンタルで十分」というトコではありますがw。