鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録「国家破産」

・国家破産 これから世界で起こること ただちに日本がすべきこと
著者:吉田繁治
出版:PHP研究所



読後、はっきりしたこと。
「よく分からん」w。
・・・と言うことで、本書を評価する事も、批評する事も僕にはできない。
誰か内容を教えてくださいw。



にもかかわらず、とにかく最後まで目を通す事が出来たのは、一つは文章が難解ではなく、とりあえずは読んで理解は出来る文章が書かれていた事。
(ただし文章の意味は分かっても、その事象や論理そのものを追いかけて行く事には限界があったんだけどねw)
もう一つは、分からないながらも、漠然とした「現代社会」の一面(「金融に関して」ってことになるね)が浮かび上がってくるような気がしたから。
あんまり心躍るような一面では、残念ながらなかったけどね。



本書から僕が学んだのは以下のようなこと。
現代の国際金融社会においてはデリバティブ等により、その規模がムチャクチャ膨れ上がっていること。
国債については、度重なる財政政策の影響で保有高が巨額になっており、わずかな金利の引き上げがデフォルトにつながる危険性を強く持っていること。
金融規模が膨張しすぎて、政府の金融政策が有効に働く余地がほとんどなくなってきていること。
・・・ね?
あんまり心躍るような内容じゃないでしょ?



ただなぁ。
「じゃあ、どうすればいいんだ」
ってところが今ひとつピンと来なかったんだよ。
作者自身は現在の政府・日銀の政策に対しても批判的ではあるようだ。
デリバティブが大きく変えてしまった金融の現状に対する政府・官僚の知識不足に対する批判などはそれにつながっている。
現時点での消費税増税に対しても反対している。



じゃあ、どうすればいいの?



それが僕には読み取れなかった。
これは多分に僕の方の理解力の問題だと思うんだけどw、読み終えてモヤモヤ感が残っちゃったのはそういうところに起因しているわけだ。
自分の頭の悪さに対する苛立ちも含めてねw。



「住宅ローン」に対する考え方なんかは、かなり参考になるところはあったんだけどね。
ただ個人的に「先物」なんかに手を出すのはちょっと・・・。
まあ大した金融資産なんか持ってないから、それはそれで影響はないとも言えるんはあるんだけどさ。

昨年来、ユーロ危機は国債の金利上昇という形で現実化し、その対処のために世界が揺れている。
しかし「国債の保有高」という点では日本も他人事なんかで全くない。
今は金利が低くなっているが、これは決して実態を反映しているわけではない(作者によれば「国債バブル」)。
状況が変わって、金利が少しでも上がったとき、果たしてどのような事態が訪れるか・・・。



国債の保有高が積上っているのが既に「事実」であり、その前提を踏まえて「金利」を抑えつつ、如何に金融・財政政策を運営して行くべきか?
考えてみれば、実に難しい。
この困難さに気づかせてくれたことが、僕にとっての本書を読んだ意義なのかもしれない。



いや、読み間違えてなければ・・・なんですけどねw。