鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

アメコミこそ神話的かも:映画評「マイティ・ソー」

体調が今ひとつで本を読む気になれなかったので、帰りの電車から見始めた映画。
マーヴェルに登場するヒーローたちが一堂に会する(らしい)「アヴェンジャーズ」の先駆けとなる作品でもあります。
…っつうか、「先駆け」にするために無理矢理作ったんじゃないか、コレw?

「マイティ・ソー」


アメリカの田舎町と、壮麗な異世界の神話世界を行き来する物語は、それが「狙い」だったのかもしれませんが、なんだかショボい印象がします。(「神話的」=「牧歌的」って意図でもあったんでしょうか? )
ケネス・ブラナー(監督)の起用は、神話世界の演出に演劇的要素を考えたんでしょうが、うーん、あんまり効果的とも…。
浅野忠信のハリウッド進出作として注目もされましたが、(浅野忠信は頑張ってますが)あんまり意味のある使い方がされてるとも思えませんでしたね。(シリーズ化でもされたら違うのかもしれませんが)
ドンパチが派手なんで退屈はしませんが、作品としての水準は「?」です。


まあ最早豪華絢爛な神話的世界観は、現代においてはアメコミにこそあって、「神話」の登場人物にはファンタジーとしてのリアリティすら感じられない ってことかもしてません。
だからこその「アヴェンジャーズ」とも言えますし。
最も現代的なキャラは敵役の「ロキ」で、(クワガタ兜はいただけませんが)現代のアメコミヒーローとしては彼のようなバックボーンの方が相応しいんじゃないでしょうか?
ラストの「アヴェンジャーズ」との繋ぎのシーンでの彼の登場には納得感がありました。


続編の噂も聞きましたが、どうでしょう?
この路線なら意味ないんじゃないかなー。