鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録「スティーブ・ジョブズ驚異のイノベーション」

・スティーブ・ジョブズ驚異のイノベーション 人生・仕事・世界を変える7つの法則
著者:カーマイン・カロ 訳:井口耕二
出版:日経BP社


「スティーブ・ジョブズ驚異のプレゼン」でジョブズのプレゼン手法を分析した作者による第二弾。
今回はジョブズの経営手法・思考について論じている。

「プレゼン」に焦点を当てて、具体例を挙げながら18のルールに分析した前作は、作品そのものがシャープだったし、「使える」って感じの作品だった。
18のルールに沿って練習すれば、それなりの仕上がりのプレゼンはできる印象はあったからね。(それが結構レベルが高いって言うのはあるんだけど)

ソレに比べると、本書はそこまでシャープな感じはないかな。



まあ題材が「経営」や「生き方」みたいな、そもそも漠としたもんだからね。
本書で挙げられているルールは以下の7つ。



1 大好きなことをする。

2 宇宙に衝撃を与える

3 頭に活を入れる

4 製品を売るな。夢を売れ。

5 1000ものことにノーと言う

6 めちゃくちゃすごい体験をつくる

7 メッセージの名人になる



このルール通りやったからって、そのままジョブズと同じように会社が経営できたり、立て直したりできるわけじゃないよなーw。
そういう意味では「プレゼン」のようなスキルとは違う。

ただその点を補完する構成が本書にはあって、それが各章に付けられた「シンク・ディファレント」という章。
ここで作者は、ジョブズ(あるいはアップル)のような考え方で経営や事業に取り組んだ他の企業・経営者の例を紹介してるんだよね。
これが「読み物」として面白い。



「アップルやジョブズは確かにスゴイ。
でも同じようにイノベーションの途を進んでいる企業は他のにもあるんだよ。」



そのことで作者は導き出した「ルール」の「一般化」を主張しているのだろう。
まあそれが成功してるかどうかは何ともいえないけど(挙げられてる企業も、やっぱちょっと変わった会社だからw)、その「途」を歩く企業や人がジョブズ/アップルの他にもいることは、何だか元気づけられるようなところがある。

それをそれをどう自分の「働き方」「生き方」あるいじは「組織運営」に活かすか?

これはそれぞれが考えるべきこと。
考えさせられるものは確かにあるよ。



まあジョブズ/アップル好きには是非一読をオススメします。
(ちょっと前作を自賛しすぎなところが欠点かもしれないかなw)