鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録「『やる気』が出るコツ、続くコツ」

・「やる気」が出るコツ、続くコツ わかっているけど動けないあなたへ
著者:和田裕美
出版:ダイヤモンド社(電子書籍)



昨年5月に発売された本の電子書籍化。
ダイヤモンド社がアプリを作って、自社出版物の電子書籍化をしてるんだけど、このタイムラグはどうかなぁ。
個人的にはビジネス書は最も電子書籍に向く分野だと思うんだけど、その理由の一つは「スピード感」。
1年前の作品じゃ話にならない。
まあ始まったばかりで、どういう方針でラインナップを増やして行くのかってのはこれからだろうけど、期待半分、不安半分・・・ってとこ。



もっとも本書は「自己啓発書」。
そういう意味では別に「スピード感」は求められてないよね。
書かれていることは、まあ言ってみれば「自己啓発書」のパターン。



「すぐに動く」
「なにごともポジティブ思考」(陽転思考)



煎じ詰めれば、こんな感じ。
「分かっちゃいるけど、やれない」
そういうこと。
だからこそ、自己啓発書って言うのは、定期的に読んで、自分自身の足下を確かめることに意味がある。
同じ本を繰り返し読んでもいいし、新しい本に手を出してもいい。
どっちにしても、根本はあんまり変わらないんだよなw。



和田裕美の作品の面白さは、具体性に富んでいること(これは最近の日本の自己啓発書の特徴)。
それに加えて、彼女自身の「迷い」が見えるところにあると思う。
彼女は決して「成功者」として読者に教えを垂れる訳ではない。
自分自身も試行錯誤をしつつ、あるいは失敗を重ね、その中から手に入れたものを、「同行者」として読者に提示しているのだ。
ちょっと頼りなくすら見えるときもあるんだけどねw。
(ただし彼女のコアには、確固たる「自信」もある。
彼女が今のポジションにあるのは、この「自信」故であろう)



まあ言いたいことはただ一つ。

「動く」

でも真理なんだよなぁ、これ。
20年サラリーマンやってて、ホントにそう思うわ。



読みやすいし、読み物としての面白さもある。
自分の「足下」を見直すには、いい本だったかな?


(ちなみに電子書籍で読むと、途中で和田裕美自身のコメントが聴くことが出来る。
なかなか面白かったけど、一カ所じゃなぁ。
こういう仕掛けをもっと積極的に取り入れると、電子書籍も独自のメディアになり得るかも・・・などと思ったりしました)