鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録

「歴史」と「経験」が人を変え、人を作っていく:読書録「猫を棄てる」

・猫を棄てる 父親について語るとき 著者:村上春樹 出版:文藝春秋 「文藝春秋」誌に掲載されたときに読んでるんですよね。 基本的に感想はその時とそうは変わらないかな? <僕たちは「時代」と「場所」に縛られている。>http://aso4045.hatenablog.com/e…

スゲェまともな本なんですけど、変な「色」がついちゃったからなぁ:読書録「新型コロナウイルスの真実」

・新型コロナウイルスの真実 著者:岩田健太郎 出版:ベスト新書 ダイヤモンド・プリンセス乗船/追い出し(w)後のYouTube公開で議論を巻き起こした岩田医師の新著。 もう完全に「色」がついちゃって、Amazonの評(4/14時点)もひどいコトになっちゃってるw…

綺羅星の如く…:読書録「萩尾望都と竹宮惠子」

・萩尾望都と竹宮惠子 大泉サロンと少女マンガ革命 著者:中川右介 出版:幻冬舎新書 日本の漫画界の創世記を支えた「トキワ荘」についてはいろいろ書かれていますが、それを受けて次のステップにマンガを引き上げた少女漫画家達の動向については、あまりま…

311の宿題:読書録「ワン・モア・ヌーク」

ワン・モア・ヌーク 著者:藤井太洋 出版:新潮文庫 本書の舞台は2020年3月。 出版は2020年2月。 解説によると連載は2015年〜2017年とのことです。 連載時には「近未来」だったけど、出版時には「リアルと並行するタイムテーブル」だった訳ですね。 それが「…

「アフターコロナ」の指針として:読書録「シン・ニホン」

・シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成 著者:安宅和人 出版:NewsPicks出版 「イシューからはじめよ」の作者による「日本の未来像」への提言書。 僕は2週間くらい前からボチボチ読んでたんですが、その間に「新型コロナウイルス」で日…

続きが気になるけど…:読書録「シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱」

・シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱 著者:高殿円 出版:ハヤカワ文庫 ベネディクト・カンバーバッチの「シャーロック」もあって<ホームズ・パスティーシュ>は映像化・小説・マンガと活況。 で、その中の一作。 まあ、色々ユーウツなことが多い昨今なので…

萩尾望都のレコードが聴いてみたいw:コミック「薔薇はシュラバで生まれる」

・薔薇はシュラバで生まれる 【70年代少女漫画アシスタント奮闘記】 著者:笹生那実 出版:イーストプレス ご自身も少女漫画家をされてつつ(30代で一度引退)、いろいろな先生のもとでアシスタントもされてた作者の回顧エッセイ。 アシスタントものって、ち…

自民党本部主催の講義がベースというのが驚き:読書録「日本近現代史講義」

・日本近現代史講義 成功と失敗の歴史に学ぶ 編著:山内昌之、細谷雄一 出版:中公新書 <本書は2015年12月から2018年7月まで、自由民主党本部で行われた「歴史を学び未来を考える本部」での講義をもとに、その内容を新書形式にまとめたものである。> とい…

中年ど真ん中のスーさんの話を、老年が見えてきた僕が読む。:読書録「これでもいいのだ」

・これでもいいのだ 著者:ジェーン・スー 出版:中央公論新社 ここんところ対談集が多かった気がしますが、久しぶりのエッセイ集。 まあ昼帯のラジオ番組やってますからねぇ。 忙しいんでしょう。 僕にとってスーさんのエッセイは、 「少し年齢が下の世代の…

これからの世界には「哲学」が必要だとは思ってます:読書録「世界史の針が巻き戻るとき」

・世界史の針が巻き戻るとき 「新しい実在論」は世界をどう見ているか 著者:マルクス・ガブリエル 訳:大野和基 出版:PHP新書 「未来の分岐点」を読んだ時も、ガブリエルさんの言ってることチョット理解が… だったんですが、本書は現実世界との関わりの中…

暴走っぷりには呆れるけど、新味もあって楽しめます:読書録「森の捕食者」

・生物学探偵セオ・クレイ 森の捕食者 著者:アンドリュー・メイン 訳:唐木田みゆき 出版:ハヤカワ文庫 「生物学者」というか、正確には「生物情報工学者」。 「生物学」のデータをベースに、IT技術を駆使して、「パターン」を導き出す…ってな感じでしょう…

軽々しく「感想」を書くものでもないかなぁ:読書録「上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!」

・上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください! 著者:上野千鶴子、田房永子 出版:大和書房 ここのところ、「女性」にスポットを当てた本を読む機会がなんとなく増えてるんですよね。 いちばんの理由は「中学1年生の娘がいる」ってのが背景でし…

観念(正義)が暴走すると、とんでもないことに:読書録「独ソ戦」

・独ソ戦 絶滅戦争の惨禍 著者:大木毅 出版:岩波新書 「戦争は女の顔をしていない」(コミック版)を読んで、背景となる「独ソ戦」のことが気になって、積読本の中から引き出して来て読みました。 いやぁ、ほんと気が重くなるような、スケールの大きな「歴…

現代的にして、「本格」ミステリ:読書録「メインテーマは殺人」

・メインテーマは殺人 著者:アンソニー・ホロヴィッツ 訳:山田蘭 出版:創元推理文庫 前作の「カササギ殺人事件」は昨年のミステリーランキングを席巻しましたが、本作もまた「このミス」はじめ4つの年末ミステリランキングで「1位」という快挙とか。 っつ…

現場路線で行くのかしら?:読書録「消えた警官」

・消えた警官 著者:安東能明 出版:新潮文庫 「撃てない警官」シリーズ最新刊。 チャラいが凄腕の刑事(上河内)が前作から登場しての2作目。 「失踪した警官」を縦糸とした連作短編となっています。 上河内の登場で「刑事ドラマ」としての展開は充実した一…

「梅木は論外やわ〜」と息子:コミック「あした死ぬには、」

う〜ん、どこで紹介されてたのか? 朝日の書評じゃなかったような気がするんだけど… 42歳、独身、映画宣伝会社勤務。 このヒロインを中心に、同級生(パート主婦、引きこもり)のエピソードが挟まれる形式になっています。 割と女性特有な部分(身体的、心理…

モラルはない(殺し屋なので):読書録「殺し屋、やってます。」

・殺し屋、やってます。 著者:石持浅海 出版:文春文庫 表の稼業が経営コンサルタントの「殺し屋」が、依頼された案件にある「ちょっとした謎」を解く…と言うスタイルの短編集。(7篇収録。うち1篇は主人公が「殺し屋」じゃないんで、番外編と言ってもいい…

まあ、結論は身も蓋も…:読書録「しらふで生きる」

・しらふで生きる 大酒飲みの決断 著者:町田康 出版:幻冬舎 30年間毎日飲み続けた著者が、4年間禁酒を続けている。 …ことについて語った作品。 結構、評判になってる…ような気がしますw。 ただまあ、肝心の「理由」は「よく分かんない」んですよねぇ。 酔…

シリーズ最終巻…かな?:読書録「風間教場」

・風間教場 著者:長岡弘樹 出版:小学館 ドラマ化された「教場」「教場2」、前日譚の「教場0」に続く、新作。 時系列的には「教場2」のあとになります。 「初の長編」とありますが、確かに全編を通底する「ネタ」はありますが、実質的には今までと同様に「…

「薬局調剤医療費」に焦点が当たるかな?:読書録「日本国・不安の研究」

・日本国・不安の研究 「医療・介護産業」のタブーに斬りこむ! 著者:猪瀬直樹 出版:PHP なぜ日本の景気が回復しないのか?世界経済の基調に遅れているのか? 色々な意見にはあるし、それぞれ「然り」とは思うんですが、その中に、 「将来への不安を抱えて…

(メモ)リベラリズムの終わり:民主党政権

「リベラリズムの終わり」では<リベラル政党>であった「民主党」の失敗についても論じられています。 「パイの増大」が前提となる「リベラリズム」において、民主党政権は「埋蔵金」を根拠に「まだパイは増やすことができる。従って、弱者への分配もまだ可…

僕には結構納得できる整理でした:読書録「リベラリズムの終わり」

・リベラリズムの終わり その限界と未来 著者:萱野稔人 出版:幻冬社新書 佐々木俊尚さんのFacebookで紹介されて興味を覚えて。 いやぁ、実に興味深く、自分としても「腑に落ちる」内容でした。 <リベラル派への批判が高まっているのも、根本的にはこのフ…

地方行政こそがキーになるかと:読書録「次世代ガバメント」

・次世代ガバメント 小さくて大きい政府の作り方 責任編集:若林恵 出版:黒鳥社 WIRED日本版の編集長を務めていた「若林恵」氏のムック本。 何かのブログ記事に少し紹介されてて、何気にポチッとしたんですが、これが面白くて…。 途中で中断するのがもった…

新たな「物語」(虚構)の指針として:読書録「時間とテクノロジー」

・時間とテクノロジー 「因果の物語」から「共時の物語」へ 著者:佐々木俊尚 出版:光文社 ユヴァル・ノア・ハラリは人類の進歩においては「虚構」(物語)が重要な意味を持つとして、「サピエンス全史」で産業革命を経て人間中心主義によって構成される<…

地政学上の「今」の確認:読書録「日韓激突」

・日韓激突 「トランプ・ドミノ」が誘発する世界危機 著者:手嶋龍一、佐藤優 出版:中公新書ラクレ 外交ジャーナリストと元・外交官による「地政学」的視点からの国際情勢分析。 3作目かな? なんかお互いを褒め合うスタンスがあって、チョットそれが気持ち…

ビジネス版「失敗の本質」:読書録「世界『倒産』図鑑」

・世界「倒産」図鑑 波乱万丈25社でわかる失敗の理由 著者:荒木博行 出版:日経BP …と言うのは作者も当然意識してます。 「はじめに」に言及もされてますしね。 その理論的な整理は冒頭のチャート図で示されています。 「倒産の背景」を「戦略上の問題」と…

店を始める気はないんですけどねw:読書録「なぜ、あの飲食店にお客が集まるのか」

・なぜ、あの飲食店にお客が集まるのか 22年続くバーのマスターが人気飲食店オーナーに聞いた仕事と生き方のはなし 著者:林伸次 出版:旭屋出版 著者の林さんの文章はnoteで毎日読んで楽しませてもらってます。 その新作…と言うので、サポートのつもりもあ…

こう来るかぁ:読書録「Unnamed Memory」

・Unnamed Memory(Ⅰ〜Ⅲ) 著者:古宮九時 出版:KADOKAWA(Kindle版) 「このライトノベルがすごい! 2020」で書籍部門第1位になった作品。 芥川賞も直木賞も読まないけど、ここ2、3年、なんとなく本屋大賞とコッチは気になるという…w。 ラノベについては個…

Being Alive:映画評「マリッジ・ストーリー」

「カイロ・レン」(スター・ウォーズ)のアダム・ドライヴァー 「ブラック・ウィドウ」(アベンジャーズ)のスカーレット・ヨハンソン によるNetflixオリジナル作品。 「アイリッシュマン」に並んで、ショーレースにも顔を出してますね。 マリッジ・ストーリ…

「今」を考える:読書録「21レッスンズ」

・21レッスンズ 21世紀の人類のための21の思考 著者:ユヴァル・ノア・ハラリ 訳:柴田裕之 出版:河出書房新社(Kindle版) 人類の歴史を、「虚構」「物語」(「共同幻想」と言ってもいいかな?)から解き明かした「サピエンス全史」。 現代を支配する「人…