鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録

ガチなミステリーというよりは、コメディ寄りの楽しい物語って感じ:読書録「パリ警視庁迷宮捜査班 魅惑の南仏殺人ツアー」

・パリ警視庁迷宮捜査班 魅惑の南仏殺人ツアー 著者:ソフィー・エナフ 訳:山本知子、山田文 出版:ハヤカワ・ミステリ(Kindle版) 邦題がもう、「コメディ」寄りw。 はみ出し者を集めた特別班といえば「特捜部Q」シリーズですが、あっちがどんどんシリア…

西浦先生との対談が物凄く興味深かったです:読書録「丁寧に考える新型コロナ」

・丁寧に考える新型コロナ 著者:岩田健太郎 出版:光文社新書 ダイヤモンド・プリンセス事件(w)で「悪評」を買った岩田先生が、「新型コロナウイルスの真実」に続いて出版したコロナ本。 第一波、緊急事態宣言…を経て得た知見を踏まえて、新たに執筆され…

鑑賞の一つの「尺度」として、面白かったです:読書録「絵を見る技術」

・絵を見る技術 名画の構造を読み解く 著者:秋田麻早子 出版:朝日出版社 絵画鑑賞に関しては僕は完全に「感覚派」(言い換えれば、「何も考えずに見る」w)なんですけど、そう言うスタンスでも、 「なるほどね〜」 って感心させられました。 「感覚派」と…

娯楽小説として申し分ないです:読書録「葬られた勲章」

・葬られた勲章<上・下 > 著者:リー・チャイルド 訳:青木創 出版:講談社文庫(Kindle版) トム・クルーズが映画化したことでも知られる<ジャック・リーチャー >シリーズの、日本翻訳の最新作。 日本では「最新作」ですが、本国で出版されたのは「2009…

「進めてみて、マズいところがあったら修正する」という線しかない:読書録「虚妄のIT立国ニッポン」

・虚妄のIT立国ニッポン 著者:新型コロナ問題取材班ほか 出版:宝島社 「技術のニッポン」 とか言って「過去の栄光」で自分を誤魔かすんじゃなくて、 「決定的にデジタル化は欧米にも、アジアにも遅れていて、ここで舵を取り誤ったら、国家としての衰退の道…

「大笑い」させてもらうつもりだったんですが…:読書録「悔しみノート」

・悔しみノート 著者:梨うまい 出版:祥伝社 <「ジェーン・スー生活は踊る」のお悩み相談コーナーから生まれた本> …ってことで、「これは楽しく笑えそう」と、深く中身もチェックせずに購入したんですが…。 …いやぁ、なんだろ。 笑えるとこもあるんですけ…

西欧的民主主義が日本には根付いていないから、日本らしい方法で…とか言い始めるとヤバイとは思ってます:読書録「たちどまって考える」

・たちどまって考える 著者:ヤマザキマリ 出版:中公新書ラクレ ヤマザキさんがそう考えてるって訳じゃないんですよ。 <ここまで書いてきて感じているのは、日本はもしかすると、成熟すること自体に興味がない国なのかもしれな、ということです。日本へや…

もう一歩、実務的なところに踏み込んだ話が聞いてみたい:読書録「共鳴する未来」

・共鳴する未来 データ革命で生み出すこれからの未来 著者:宮田裕章 出版:河出新書 「人新世の『資本論』」が、資本主義に対抗する新しい<コミュニズム>を打ち出してるのに対して、個人的には「(少なくとも日本では)まだ資本主義の枠組みでやるべきこと…

こっからやん!:読書録「死亡通知書 暗黒者」

・死亡通知書 暗黒者 著者:周浩暉 訳:稲村文吾 出版:ハヤカワ・ミステリ(Kindle版) 「一気に読んじゃう」 と評判の中華ミステリ。 一気に読んじゃいましたw。 「三体」同様、本作も3部作の一冊目。(主人公の「羅飛」のシリーズはもっと他にもあるよう…

「清貧」を<ジジイの繰り言>から<若者の指針>とできるか:読書録「人新世の『資本論』」

・人新世の「資本論」 著者:斉藤幸平 出版:集英社新書 「脱成長」とか言われると、(作者自身が指摘するように) 「高度成長の恩恵だけをしっかり享受したくせに、<清貧>とか言って、貧乏を次世代に押し付けようとする老人たちの繰り言」 って感じがしな…

こういうオッちゃんには引き続き頑張って欲しい…気がしないでもない:読書録「恥ずかしい人たち」

・恥ずかしい人たち 著者:中川淳一郎 出版:新潮新書 「あれ?引退したんじゃなかったっけ?」 …「セミ・リタイア」で、ネットメディアの編集からは一切手を引いた…ってことのようです。 こういう物書き業の方はどうなんでしょうね? なんか「ジジイの繰り…

「じゃあ、何してる会社なのか、分かった?」と訊かれると、「何となく…」:読書録「Learn or Die」

・Learn or Die 死ぬ気で学べ プリファードネットワークスの挑戦 著者:西川徹、岡野原大輔 出版:KADOKAWA AI(人工知能)について日本を牽引するような企業「らしい」プリファードネットワーク(PFN)について、創業者2人が説明した本。 「人工知能って、…

「利権」という枠で括るのはもったいない:読書録「ドキュメント 感染症利権」

・ドキュメント感染症利権 医療を蝕む闇の構造 著者:山岡淳一郎 出版:ちくま新書(Kindle版) 作者ご自身の問題意識は 「今のコロナ対策で顕わになった感染症対策のミスマッチは、明治以降の日本の医療行政にある<組織の論理>や<利権構造>に根ざしてい…

キャラがイイ。続編が楽しみです。:読書録「ストーンサークルの殺人」

・ストーンサークルの殺人 著者:M.W.クレイヴン 訳:東野さやか 出版:早川書房(Kindle版) 停職明けの刑事、その刑事の元部下で上司になった女性警部、そして学研肌で度を越した世間知らずの女性分析官。 このトリオがすごく「イイ感じ」なんですよね。 …

Netflixでドラマ化とかして欲しい:読書録「その名を暴け」

・その名を暴け #MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い 著者:ジョディ・カンター、ミーガン・トゥーイー 訳:古屋美登里 出版:新潮社 「ここまでやるのか!」 と読んでて驚くくらいでした。ハーヴェイ・ワインシュタイン・サイドの工作の方ですけど…

長いシリーズになりそうなんで、早いとこ続編を出して欲しい:読書録「その裁きは死」

・その裁きは死 著者:アンソニー・ホロヴィッツ 訳:山田蘭 出版:創元推理文庫(Kindle版) 「メインテーマは殺人」に続く<ホーソーン&ホロヴィッツ>シリーズの第2弾。 作者自身を<ワトソン役>にして、メタ的な設定と本格推理をマッチングさせた展開…

「世界史」の穴を埋めるモンゴル帝国:読書録「モンゴル帝国と長いその後」

・興亡の世界史 モンゴル帝国と長いその後 著者:杉山正明 出版:講談社学術文庫(Kindle版) 「遊牧民から見た世界史」を読んで、ユーラシア大陸での遊牧民国家の重要性に興奮し、「風の谷のナウシカ」の読み直しから<西方>国家への興味も掻き立てられ…っ…

矢吹丈に「余生」はないけれど:読書録「一八〇秒の熱量」

・一八〇秒の熱量 著者:山本草介 出版:双葉社 本書に関してはこのレビューが言い尽くしてくれています。 っうか、コレ読んで、読んでみる気になたんですけどw。 <崖っぷちボクサー、狂気の挑戦> https://honz.jp/articles/-/45775 「狂気」に陥るのは、…

いやはや、ここんとこは難しいです…:読書録「同調圧力」

・同調圧力 日本社会はなぜ息苦しいのか 著者:鴻上尚史、佐藤直樹 出版:講談社現代新書 もうねぇ。 個人的にはこの「同調圧力」ってのが大っ嫌いで、それを避けることが自分自身の最大のテーマ(笑)だったりもして来たんですが…。 それがここに来て…。 い…

ナウシカの世界をフラフラと…:読書録「ナウシカ考」

・ナウシカ考 風の谷の黙示録 著者:赤坂憲雄 出版:岩波書店 歌舞伎「風の谷のナウシカ」をオンライン視聴するのと並行して見た番組(ナウシカ歌舞伎れんが“家“話)のなかで、鈴木敏夫さんがこの本のことを話してたんですよね。 この本の帯に、その内容が書…

公安調査庁の「内外情勢の回顧と展望」が読み応えある。:読書録「公安調査庁」

・公安調査庁 情報コミュニティーの新たな地殻変動 著者:手嶋龍一、佐藤優 出版:中公新書ラクレ(Kindle版) 読んで一番面白かったのは、紹介されている公安調査庁の「内外情勢の回顧と展望」。 HPで毎年報告されてるようなんですが、これが実に興味深かっ…

壮大で、緻密で、雑なストーリーw。:読書録「三体Ⅱ 黒暗森林」

・三体Ⅱ 黒暗森林<上・下> 著者:劉慈欣 訳:大森望、立原透耶、上原かおり、泊功 出版:早川書房(Kindle版) ファーストコンタクトを描いた前作を受け、400年かけて地球へ侵略してくる異星人(三体)への、200年をかけての「対抗戦略」が本作では描かれ…

「ダイヤの切っ先」の目が眩むような輝き:読書録「ギリシア人の物語Ⅲ 新しき力」

・ギリシア人の物語Ⅲ 新しき力 著者:塩野七生 出版:新潮社 「アレクサンダー大王」の生涯を追ったのが本書。 「全戦全勝」であれよあれよと言う間に大帝国を築き上げ、流れ星のように去っていった若者(死んだのは「32歳」!)の人生は、驚きと輝きと、一…

遊牧民、無双(イメージw):読書録「遊牧民から見た世界史」

・遊牧民から見た世界史 増補版 著者:杉山正明 出版:日経ビジネス人文庫 いやぁ、ワクワクする本でした。 もう脳内で壮大な「物語」が展開しまくるという…。 そこらへんのラノベの無双ファンタジーより、よっぽど上を行く無双っぷり。 遊牧民、TUEE〜! ……

「仕事」で使う人が増えれば、ネット界隈ももうチョイ正常化するかも。:読書録「『普通』の人のためのSNSの教科書」

・自分の名前で仕事がひろがる「普通」の人のためのSNSの教科書 著者:徳力基彦 出版:朝日新聞出版 読んどいて何なんですが、僕自身はSNSを「仕事」につなげる気はありません。 個人的なメモ、備忘録…ってのが基本的なスタンス。 ただまあ、漫然とずっとや…

コロナ禍の現在、あからさまになって来ている日本の統治機構の課題を考える:読書録「公」

・公<おおやけ> 日本国・意思決定のマネジメントを問う 著者:猪瀬直樹 出版:NewsPicksPUBLISHING 「なぜこんなにも意思決定過程が不明確なのか?」 「なぜ実務面でこんなにもガタガタするのか?」 「ファクトやロジックに基づかない決定がなぜされるのか…

Twitterの使い方を考え直そうかな?:読書録「書くのがしんどい」

・書くのがしんどい 著者:竹村俊助 出版:PHP もっと中身の軽い本かと思ってたんですが(スミマセン)、結構バシッと響いてくるとこのある本でした。 SNSをシッカリ書きたい人にとっては参考になるんじゃないでしょうか。 少なくともこういう「視点」はあり…

「アフターコロナ」のことをジックリ考える気分には…:読書録「仮想空間シフト」

・仮想空間シフト 著者:尾原和啓、山口周 出版:MdN新書(Kindle版) 「新しい働き方」について考察し、実践もしている2人が、コロナ禍を契機として実現が早まった「リモートワーク」を中心に、「アフターコロナ」について対談した作品。 2人とももちろんア…

「学者たちの楽園」を維持するために必要なもの:読書録「『役に立たない』科学が役に立つ」

・「役に立たない」科学が役に立つ 著者:エイブラハム・フレクスナー、ロベルト・ダイクラーフ 監訳:初田哲男 訳:野中香方子、西村美佐子 出版:東京大学出版会 アインシュタインをアメリカに招聘したことで有名なプリンストン高等研究所初代所長フレクス…

自分の立ち位置を自分で考える:読書録「私たちにはことばが必要だ」

・私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない 著者:イ・ミンギョン 訳:すんみ、小山内園子 出版:タバブックス 「愛の不時着」「梨泰院クラス」を観てから、韓国のフェミニズムがちょっと気になっています。 リ・ジョンヒョクやパク・セロイの描か…