鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録

丁寧な描写が世界観を生み出している:読書録「高瀬庄左衛門御留書」

・高瀬庄左衛門御留書 著者:砂原浩太朗 出版:講談社 藤沢周平の「三屋清左衛門残日録」を思わせる と言う評をどこかで読んで、気になって購入してしまいました。 読み始めて、一気に読了。 好きですね、こう言うの。 藤沢周平にしても、池波正太郎にしても…

そうそう、こういう決着。…ん?続きはどうすんの?:読書録「小説イタリア・ルネサンス3 ローマ」

・小説イタリア・ルネサンス3 ローマ 著者:塩野七生 出版:新潮文庫 以前出版された時は3部作で本作が最終作。 主人公(マルコ)の愛人である高級娼婦オリンピアの<過去>が明らかにされ、その恋愛の最後の顛末が描かれます。 「そうそう、こうなったん…

これからの人生で「ある」と想定した方が良い:読書録「首都直下地震と南海トラフ」

・首都直下地震と南海トラフ 著者:鎌田浩毅 出版:MdN新書 業務でBCPの見直しみたいなことに着手してるので、その背景となる知識のアップデートとして一読。 作者は京大の教授で、その退官記念のつもりで本書を執筆(正確には東日本大震災後に海砂作品を大…

安定/マンネリの「新章」スタート:読書録「新 謎解きはディナーのあとで」

・新 謎解きはディナーのあとで 著者:東川篤哉 出版:小学館 そもそも前作でシリーズが終わってたのを知りませんでしたw。 風祭警部が「栄転」したんでしたっけ? で、本作の第一話で「左遷」されてきて、戻ってくる…と。 ヒロインの「後輩」として新しいキ…

コロンに泣かされました:読書録「永遠のおでかけ」

・永遠のおでかけ 著者:益田ミリ 出版:毎日文庫 作者のお父さんが亡くなられる前後のことを書いた、連作エッセイ。 「益田ミリって、<難しい>ことを、簡単な言葉で、上手に描いてくれるのよね〜」 と先に読んだ妻が言ってましたが、ほんとそうですね。 …

トラップで泣かされる:マンガ評「さよなら私のクラマー」

ゴールでも、シュートでも、セーブでも、ディフェンスでも、台詞でも、勝敗ですらなく、 トラップ。 いやぁ、やられたわ。 連載最終回を読んだ時は、 「え?ここ?もう少し先まで…」 と思ったんだけど、単行本で読むと、 「ここしかない」 いや、もし番外編…

「教育」や「医療」関係者は読んだ方がいいかも:読書録「キミのお金はどこに消えるのか」

…でまあ、「がんばってるのになぜ僕らは豊かになれないのか」の前作を読んでみました。 興味深く読めましたし、マンガとしても面白かったです。(月さんの「バッサリ」な切り返しが好きw) でもまあ、内容的には「がんばってる〜」を読めばいいかな? この二…

コロナ禍を「チェンジ」のきっかけとできるか?:読書録「がんばってるのになぜ僕らは豊かになれないのか」

井上純一さんの「中国嫁日記」は結構好きなマンガだったんですよね。 その井上さんが経済に関するマンガを書いてるのは知ってたんですが(「キミのお金はどこに消えるのか」)、書店でパラパラって読んだら、ちょっと面倒臭そうだったんでw、スルーしてしま…

「鬼滅の刃」に続くのは…

息子と娘のオススメはこちら… 「呪術廻戦」(娘) 「ワールドトリガー」(息子) どちらもアニメを見ての「オススメ」。 これは「鬼滅の刃」もそうでした。 で、両方ともマンガで読んだんですが(ええ、読んじゃいましたw)。 うん。 確かにどっちも面白い。…

何はともあれ、「その腹をなんとかせぇ」っちゅうコトですなw:読書録「脳寿命を延ばす」

・脳寿命を延ばす 認知症にならない18の方法 著者:新井平伊 出版:文春新書 年明けから「50肩」に苦しんでおりまして…。 いや、もう50代だから、「60肩」? ともかく右肩が「上がらない」「回らない」って状態になってまして、ここ1ヶ月ほど整形に通いつつ…

娘「感動とかはしなかったけど、<圧>がモノ凄かった」:読書録「推し、燃ゆ」

・推し、燃ゆ 著者:宇佐美りん 出版:河出書房新社 この題名のインパクトで、 「読んでみるかな〜、どうしようかな〜」 と悩んでたんですが、娘が「読みたい」と言ったので、購入。(結局、妻も息子も「読みたい」と言ってます) で、冒頭に記したのが、娘…

お二人の「働き方」に関する考え方は至極真っ当ですが、日本の組織では「外れ値」:読書録「あなたの会社、その働き方は幸せですか?」

・あなたの会社、その働き方は幸せですか? 著者:上野千鶴子、出口治明 出版:祥伝社 コロナ禍で、その「外れ値」が少し中央値によって来てるし、森発言以降の世論の動きは「日本における<女性>の置かれている状況」を浮き彫りにしています。 さて、アフ…

トランプ・ムーブメントの一方でリベラルが見ていたもの:読書録「Weの市民革命」

・Weの市民革命 著者:佐久間裕美子 出版:朝日出版社 ニューヨーク在住のジャーナリストが、主として「消費活動」の面からのリベラル的な動きをフォローした作品。 期間としてはトランプ政権の後期から新型コロナの感染拡大/トランプ落選あたりをカバーして…

自分が結構センチでアナログな人間なことを再認識させられました:読書録「証言 羽生世代」

・証言 羽生世代 著者:大川慎太郎 出版:講談社現代新書(Kindle版) 羽生善治が全てのタイトルを失い、藤井聡太が次々と記録を塗り替えている将棋界。 「世代交代」が実感される中で、30年以上も将棋界を牽引してきた「羽生世代」を振り返る作品。 「羽生…

同世代で「お笑い」に興味があった人は楽しめます。:読書録「明石家さんまヒストリー1 1955-1981」

・明石家さんまヒストリー1 1955-1981 「明石家さんまの誕生」 著者:エムカク 出版:新潮社(Kindle版) 僕は「明石家さんま」のひと世代下、「ダウンタウン」の同世代。 大阪在住期間があるんですが、不思議と彼らの「大阪時代」にはほとんど接してなくて…

割と手堅い出来ではないか、と:読書録「天久鷹央の推理カルテ」

・天久鷹央の推理カルテ 著者:知念実希人 出版:新潮文庫NEX(Kindle版) このシリーズ、ちょっと気にはなってたんですよね。 ラノベ寄りの医療ミステリーって感じで、隙間時間に気楽に読めそうだったので。 …いや、その通りだったんですけどw。 最終的に読…

これから数年の経済政策はかなり重要:読書録「MMTが日本を救う」

・MMTが日本を救う 著者:森永康平 出版:宝島社新書 いよいよ日本でもワクチン接種が開始。 「打ったからすぐにおさまる」 …ってものでもないし、「変異種」のことが気にもなりますが、「ターン」が変わってくるのは確かでしょう。 当初、ワクチン開発には1…

「江戸川乱歩+半藤一利」風ミステリー:読書録「深夜の博覧会」

・深夜の博覧会 昭和12年の探偵小説 著者:辻真先 出版:創元推理文庫 物語は、戦前(昭和12年)を舞台にした、江戸川乱歩を思わせる「エログロ+大仕掛けミステリー」。 そういう物語を、80年以上経って、空襲によって失われた名古屋や銀座の風情、忘れ去ら…

裏の主人公は「マキアヴェッリ」w:読書録「小説イタリア・ルネサンス2  フィレンツェ」

・小説イタリア・ルネサンス2 フィレンツェ 著者:塩野七生 出版:新潮文庫 フィレンツエ/メディチはメジャーですからね。 前作については初読時に背景が「?」なところが多かったんですが、本作を読んだ時は割とそこら辺で戸惑うことは少なかった覚えがあり…

新たな「階級闘争」が始まったのか?:読書録「ブロークン・ブリテンに聞け」

・ブロークン・ブリテンに聞け 著者:ブレイディみかこ 出版:講談社 新自由主義の進展によって中間層が没落し、格差と分断が拡大。 その上位層と下位層(労働者層でもある)の新たな「階級闘争」が始まりつつある。 …イギリスで20年以上生活し、イギリス…

世界中で「ひとつの危機」に直面し、思索を巡らせている…:読書録「新しい世界」

・新しい世界 世界の賢人16人が語る未来 編:クーリエ・ジャポン 出版:講談社現代新書(Kindle版) コロナ以降、「コロナの影響」「コロナ後の世界の見通し」等について、世界の著名な思想人16人にインタビューした記事をまとめたもの。 企画として「まとめ…

この「コロナ禍」でこそ問われるべきことかも:読書録「そろそろ左派は<経済>を語ろう」

・そろそろ左派は<経済>を語ろう レフト3.0の政治経済学 著者:ブレイディみかこ、松尾匡、北田暁大 衣食足りて礼節を知る マジでそうだと思うんですよね。 加えて「尊厳」。 「衣食が足りない」ことを認めるのは辛いことでもありますから。 ここへの意識…

日本は、まあ「緩い」ですわな:読書録「コロナ対策 各国リーダーたちの通信簿」

・コロナ対策 各国リーダーたちの通信簿 著者:栗田路子、ブラド夏樹、田口理穂 ほか 出版:光文社新書 イギリス、フランス、ドイツ、ベルギー、スウェーデン、アメリカ、ニュージーランド この7カ国のコロナ対策について、リーダー(国のトップ)の対応を中…

コロナにとらわれず、本質的なところを語り合う(もうちょっとコロナについて語ってほしかった気もしますがw):読書録「何とかならない時代の幸福論」

・何とかならない時代の幸福論 著者:ブレイディみかこ、鴻上尚史 出版:朝日新聞出版 3月にEテレで放映された対談に、秋に新たに行った対談を加えた作品。 もともとは鴻上さんの人生相談に興味を覚えていたブレイディさんからのご指名で対談が決まったよう…

「陰謀論」からはかなり遠い作品:読書録「陰謀の日本近現代史」

・陰謀の日本近現代史 戦争と大事件の「闇」を照らす 著者:保阪正康 出版:朝日新書 「へえ、保阪さんが<陰謀論>の本を書くなんてな〜」 と珍しく思って手に取ったんですが… 全然違ってましたw。 なんか、ここら辺のことを取り上げると、 「日米開戦はル…

仰々しい題名ですが、言ってることは割と常識的と思うんですがね:読書録「叩かれるから今まで黙っておいた『世の中の真実』」

・叩かれるから今まで黙っておいた「世の中の真実」 著者:ひろゆき(西村博之) 出版:三笠書房 個人的な印象では西村博之さん(ひろゆき)については、 「頭がいいのは分かるんだけど、神経を逆撫でするような言いっぷりが、ちょっと…」 って感じがありま…

いや、バズりたいわけじゃないんですが(むしろ避けたい):読書録「バズる書き方」

・バズる書き方 書く力が、人もお金も引き寄せる 著者:成毛眞 出版:SB新書(Kindle版) 僕のブログやnoteの閲覧はだいたい20名くらい。 ほぼほぼリアル知人+αって感じです。 僕としてはこれくらいがちょうど良くて、ときどき200名くらいに跳ね上がった時…

コロナ禍の中、家庭料理を見なおす:読書録「料理と利他」

・料理と利他 著者:土井善晴、中島岳志 出版:ミシマ社 料理研究家の土井善晴さんと、政治学者の中島岳志さんが、コロナ禍の6月と8月にオンライン対談したイベントを書籍化したもの。 妻が「面白そう」と買ったのを、僕も読ませてもらいました。 「土井善晴…

論理的に考えればこうなる…けど、それが「正解」とも、「その通りになる」とも限らない:読書録「自分の頭で考える日本の論点」

・自分の頭で考える日本の論点 著者:出口治明 出版:幻冬舎新書(Kindle版) 年頭の読書用に購入した一冊。 成毛さん同様、出口さんも「本、出し過ぎ」ですがw、コレは年始に頭を整理するのに良さそうだったので。 内容は2018年の連続講座をベースに、コロ…

「当たるも八卦、当たらぬも八卦」…よりは的中率は高いと思います:読書録「2040年の未来予測」

・2040年の未来予測 著者:成毛眞 出版:日経BP社(Kindle版) 僕は割と「成毛ファン」なんですが、ここのところあまりにも出版数が多いのでw、ちょっと遠ざかっておりました。 でもどうやら「出版」をひと段落させるおつもりのようですね。 「じゃあ、お付…