鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

王道だけど新鮮:映画評「サウスポー」

「スパイダーマン」の評でギレンホールに触れたら、友人から激オシされた作品。(赤松くん、ありがとう)

予告編を見て気になってたんですが、「ナイトクローラー」を先に観ちゃって、ちょっとギレンホールが一杯一杯になってスルーしちゃった作品でしたw。

 

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サウスポー

 

いやぁ、良い映画でしたよ。

 

ある事件で妻を失い、ドン底に落ち込んで、娘とも引き離された男が、再起をかけて…

 

とまあ、「ロッキー」やら「チャンプ」を思い出させるストーリー。

その「王道」をふまえつつ、そこここが現代的にシャープな感じに仕上がってるのがたまりません。

(ここら辺、「クリード」に通じるとこもあるかな)

 

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ギョッとするオープニング、なんか「トゥルー・ロマンスかいな」と思っちゃう主人公夫婦の登場から、テンポの良い「悲劇」「転落」パート。

そしてお約束のトレーニングシーン。

ラストの試合も実にクールでシャープな仕上がりになってます。

それでいて、全編、胸が痛くなるような展開なんですよねぇ。

 

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「スパイダーマン」では頭の切れすぎるネジの外れた男の役でしたが、本作では思慮の足りない、怒りをコントロールできない、でも本質的には善人である、ネジの外れた男の役w。

まあ立ってるだけで「普通の男じゃない」感が満載なんで仕方ないですが(目がねぇ…)、世の中の枠を外れちゃった男がジェイク・ギレンホールには似合います。

 

つまりは極めて「映画的」ってこと。

 

ま、これ観てまた、「ギレンホールでいっぱい」になっちゃった感もありますがw。

 

(個人的には、ドン底に転落した時見放した人々に対して、ラストでもっと「ざまぁ」感があってもなぁ、と。

いやまあ、そういう映画じゃないんですけどねw)

これほど上手く歌えないカラオケも…w

念願の(w)子供たちとのカラオケ。

今回は同行OKでした。

妻はスキップしちゃいましたがw。

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まあ一緒に行ってくれるんだから…と言うことで、

 

「<昭和>封印」w。

 

子供たちもある程度は「知ってる」可能性のある曲…というチョイスにしたので、平成もほぼ終盤までは選択肢に入ってませんが。

で、ほぼ「カラオケで歌うのは初」という選曲となりました。

 

いやぁ、ここまでハズしたカラオケは珍しいw。

 

3人のセットリスト(w)は以下。

 

***********

ラブ・ドラマティック:鈴木雅之

フラレガイガール:さユり

ドラえもん:星野源

愛を伝えたいとか:あいみょん

なんでもないや:上白石萌音

ピースサイン:米津玄師

大不正解:back number

打上花火:DAOKO・米津玄師

夏祭り:Whiteberry

Pretender:Official髭男dism

貴方解剖純愛歌:あいみょん

おおかみは赤ずきんに恋をした:ひとしずく・やま△

存在証明:ReN

東京サマーセッション:HoneyWorks

ロメオ:LIP×LIP

フロントメモリー:鈴木瑛美子・亀田誠治

高嶺の花子さん:back number 

乙女解剖:DECO*27

大嫌いなはずだった:HoneyWorks

君はロックを聴かない:あいみょん

脳漿炸裂ガール:れるりり

SSW:コレサワ

瞬き:back number

RAIN:sekai no owari

雪だるま作ろう:アナ・エルサ

This is Me:ケアラ・セトル

***********

 

僕が歌ったのはどれでしょうw。

 

しかし全般的に最近の曲って早い&難しい。

あいみょんの「愛を伝えたいとか」なんか、結構好きでココのところよく聴いてるから、「歌えるやろう」と思ってたら…

 

撃沈。

 

back numberも、サビは何とか…やけどなぁ。

 

でも「親父カラオケ」も良いけど、こういうのもナカナカでしたよ。

次に子供たちが付き合ってくれるかどうかは、何とも言えませんがねw。

ジェイク・ギレンホールがスーパーヒーロー?:映画評「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」

「アベンジャーズ・エンドゲーム」を受けてのスパイダーマン新作。

息子と一緒に観に行きました。

 

MCUのアベンジャーズ以外の作品は比較的独立性が高かったですが、本作については「エンドゲーム」を観てないと「?」でしょうね。

その「エンドゲーム」も他もMCU作品を観てないと「はあ?」でしょうから、見方によってはかなり「一見さん御断り」の作品になってるとも言えますw。

ま、「そういうもん」と思うしかないでしょうが。

 

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スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム

 

「指導者」であり、「父親役」でもあったアイアンマン=トニー・スタークを失い、その遺志をスパイダーマン=ピーター・パーカーは受け継ぐことができるか?

 

…と言うのが本作のテーマ。

アイアンマンに代わって、ミステリオ、ニック・フューリーという「父親役」を見つけたと思ってたら…。

 

結果としては、「リーダーとしての後継者になれるかどうかは未知数だが、DIY精神はバッチリ」って感じでしょうかw。

ここら辺の下りは上がります。

 

それにしてもMCUは本当に脚本がよく出来ている。

この複雑なストーリーとテーマをよくまとめ上げ、並行してしっかり「青春ストーリー」も成立させてるわけですから。

でもって、ラストの「おいおい」って引き。

いやぁ、次も観なくちゃいけません!

 

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PS  ギレンホールの「ヒーロー」役。

やはり「彼ならでは」でしたね。

楽しそうに演ってて良かったです。

 

 

僕が大阪を離れる時に、建設が始まったんでした:梅田スカイビル

「シネ・リーブル梅田」に行くために、「梅田スカイビル」へ。

社会人になって最初に配属された大阪を離れる時に、ちょうどのこのビルの建設が始まったんですよね。

割と話題になってたので個人的親近感はあったんですが、考えてみれば訪れるのは初めてでした。

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「空中庭園」の方は、ちょっと高所恐怖症の毛があるので…w。

 

ところで地下の「滝見小路」。

無理矢理「昭和レトロ」ですがw、なんか悪くない感じもしました。

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こんど、時間とって、食事にでも来ようかなぁ。

 

3時間半弱のドキュメンタリー。でも退屈しませんでした:映画評「ニューヨーク公立図書館」

ちょっと評判になってるドキュメンタリー映画。

図書館がらみのボランティアなんかもしてる妻が観るといったので、ついて行きましたw。

シネ・リーブル梅田。

スカイビルに入るのは、考えてみれば初めてでした。

 

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ニューヨーク公立図書館 エクス・リブリス

 

上映時間3時間25分。途中に10分休憩が入ります。

でも僕は全然退屈しなかったなぁ。

すごく興味深く観ることができました。

 

まずは「ニューヨーク公立図書館」の佇まいが素晴らしい。

大学の卒業旅行の時に前で写真なんかも撮ってますが、なかの雰囲気がいちいち…。

それを眺めてるだけでも感心します。

 

一方、それを運営する側。

こちらの方は「現代的課題」や「組織運営の困難」に取り組んでいる姿が描かれています。

全てがうまく言ってるとは思わないけど、彼らの基本にあるのは「目的は何か」と言う意識。

「図書館=本の倉庫」

ではなく、

「図書館=地域コミュニティーのハブ、歴史の担い手、文化の醸成者、多様性の象徴、生涯学習の場」etc,etc

と自身の存在意義を問いつつ、その「目的」のために<どうあるべきか><何をすべきか>を考え、行動しています。

「人が出会う場」というのが共通する認識なんですが、それを自ら証明するように、多様な人々が、<目的>のために行動をしています。

 

こういう時、<理想>や<理念>を掲げるのはいいんですが、得てして<お金>がついてこない。

でもスタッフたちはその点を直視し、民間からの運営費調達(寄付がメイン)のために企画をたて、運営し、行政(市)からの予算確保のために市や市長の方針を把握し、行政とのコミュニケーションをシッカリと取っていこうとします。(ニューヨーク公立図書館の予算は官民半々くらいです)

この姿勢が素晴らしい。

自分たちがアクションし、「予算」を確保しなければ<理想>や<理念>は実現しないし、そうなるとこぼれ落ちていってしまう人々が生まれてしまう。そのためには泥臭い仕事もシッカリとする。

本作が僕に強く訴えたのはココでしたね。もちろん僕自身への批判という意味でも。

 

プロフェッショナルとしての司書たちの活動

コミュニティーを支えるための様々な活動

寄付金を集めるための多彩なアクション

文化・歴史を担うものとして確固たる決意etc

 

組織運営という面だけでなく、様々な側面から「ニューヨーク公立図書館」の姿が捉えられます。

3時間半。

上映時間としては長いけど、それだけじゃ足りないくらい…。

 

そうそう、デジタル化やITスキル、インターネット環境等にもニューヨーク公立図書館は強い関心を持っていて、「あらゆる場所から情報に接続できる」ようにデジタル化を進める一方で、「コミュニティーの中で取り残されるデジタル難民を出さない」ようなサポートについても優先順位高く取り組んでいます。

「図書館」というとなんだか「アナログ」な印象があったんですが、全然違うんですよね、彼らの意識としては。(図書館内にはWi-Fiが飛んでて、来館者の多くはPCやスマホ・タブレットを使っています。「本を読む場所」として図書館を規定してないからでしょうね)

ここら辺、「ああ、かなわないなぁ」と正直、思いました。

 

図書館関係者はもちろんですが、組織運営者、教育関係者等、多くの人に見てほしいなと思います。

上映時間は覚悟いただく必要はありますけどw。

父娘でノっちゃいましたw

娘がどっかの情報でキャッチして「面白そう」と言ってたので、「恋は雨上がりのように」の映画を子供たちと観ました。

僕の感想は、こんな感じ。2回目観ても、変わらないですね。

 

<映画評:恋は雨上がりのように>

http://aso4045.hatenablog.com/entry/2018/11/24/105009

 

原作の「八頭身美少女」をバッチリ3D化する「小松菜奈」。

最初はなんか「怖くね?」って感じだったのが、ドンドン可愛くなるのに娘は大喜び。

エンドロールの「フロントメモリー」で父娘でダンス状態でしたw。

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<フロントメモリーMV>

https://youtu.be/ygNKQzKwXKM

 

ちなみに「45歳のおっさんはどう?」には

「臭いからあかん」

と、現実とファンタジーの区別はキッチリついておりましたw。

 

ま、そらそうやね。

 

よく出来てるけど、なんか妙:映画評「エンド・オブ・トンネル」

どっかの映画評で高評価を得てるのを思い出して、Amazonプライム・ビデオで視聴。

面白かった。

…けど、なんか妙な感じも…

 

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「エンド・オブ・トンネル」

 

妻子を交通事故で亡くし、自分も車椅子生活になった主人公が、妻子(特に娘)の想い出のエコーする「家」に囚われてしまったのを、<新しい家族>を得ることで、その呪いから解放される

 

…アウトラインはこんな感じかな。

その「呪い」を解く手段がやたらと血生臭い…ってのがあるわけですがw。

 

違和感の一つは、

「なぜ主人公がこの選択(銀行強盗の上前をはねる)をしたのか」

さらにはその過程で、

「ヒロインにこんな仕打ち(薬を盛って監禁)する必要があったのか」

ってあたりも。

ここら辺が作品全体の方向性をちょっと変な感じにしてるように感じられた訳です。

 

脚本は見事で、終盤の伏線回収も「ふむふむ」って感じだったんですけどね。

「偶然すぎる」って評も聞きますが、それも含めて「あり」と言うのが僕の立場。主人公は「金」が欲しかった訳じゃないですから。本音のところでは。(そしてラストでは欲しかったものを手に入れる)

 

…という意味で「スッキリ」って感じじゃないところもあるんですが、トータルでは「満足」の作品。

ヒロインの色っぽさも堪能できますw。